刑部先生の青空教室 第四回
夏緒「第四回、刑部先生の青空教室、または最終回。のコーナーがやってまいりました」
刑部「僕だよ」
夏緒「いい加減その挨拶を改めてくださいませんか? まぁ、次はありませんが」
刑部「ふっ、君は馬鹿だねぇ。僕が人の言う事を聞いて生きる人間だと思っているのかい?」
夏緒「甚だ思っていません。微塵も思った事はありません。1ミクロンたりとも思った事はありません」
刑部「だろう? であれば僕に指示をするのはやめたまえ。あきらめたまえ。君は僕に付き従う運命なんだからね」
夏緒(……そんな運命……嫌過ぎる……)
刑部「で? 今日は何の講座だい? ペン習字? それとも記憶術?」
夏緒「違います!! 前回の続きです」
刑部「ああ、そうそう。なんだっけ? 男の落とし方?」
夏緒「違いますってば!! というか乙女ゲーじゃないんです!! というか、男の落とし方って……何か生々しいんですけど……」
刑部「あははは。では早くしたまえよ。『推理パート』の説明」
夏緒(……や、やられた……)
夏緒「大体恭一郎さんはそうやっていっつもいっつも人を弄んで、どれだけ私(の精神力)を蹂躙すれば気が済むんですか。そうですよ。そもそもいつもいつも云々―――」
刑部「……ねぇ、夏緒お嬢さん? 流石に……人聞きが悪い。誤解される。あと括弧のところ外して言いなさい」
夏緒「ちぇ……」
刑部「きみはあれかい? 僕を色々試しているのかい?」
夏緒「はい?」
刑部「まぁいい。言っても仕方ないか。ほら、早く説明したまえよ」
夏緒「そうですね。では、推理パートについてご説明をします。推理パートはもちろん事件の真相を得るために必要なパートなのですが、まずそのためには『証言』というものが必要になります。尚、この証言を得るためには前回説明しました『キーワード』が非常に重要になります」
刑部「推理するタイミングは?」
夏緒「終盤です」
刑部「あはは。間違いないね」
夏緒「もちろん証言自体も『会話連鎖』で集めていくようにはなります。中には全く関係のない証言も混じっています。もちろん、ただ証言を言えばいいのではなく、証言をつなげるためのその他キーワードも必要となります」
刑部「夏緒お嬢さん。たとえば推理ゲームや小説等々でありがちな『犯人が途中で判っちゃった! テヘペロ☆』って場合はどうするんだい?」
夏緒「…………え?(テヘペロ?)」
刑部「だから『犯人が』」
夏緒「ああ、二度も言っていただかなくても結構です。そう言う場合に関しましては、証言が取れてなければ意味がありませんので証言をゲットできるように頑張って推理して証言を得てください。まぁ犯人が判れば証言だって取り易いでしょうし大丈夫でしょう。……多分」
刑部「つまり、証言が大事ということだね」
夏緒「はい。その通りです」
刑部「はいはーい。せんせー。いいかな?」
夏緒「…………どうぞ」
刑部「所謂総当たり方式が行ける形式なのかな?」
夏緒「残念ながら出来かねます。きちんと考えて発言をしなければなりませんね。中にはキーワードを二つ選ぶような物もありますので」
刑部「不親切だねぇ」
夏緒「ただ質問と答えがかみ合っていないときは流石に突っ込みが入ります」
刑部「ふむふむ。では推理パート説明はこれぐらいかな?」
夏緒「はい」
刑部「では、ゲーム本編内でまた会いましょう―――オルヴォワール」
夏緒「それではごきげんよう」