刑部先生の青空教室 第三回

刑部「やぁ! 僕だ!」
夏緒「あ! 恭一郎さん! 前回どこに行ってらしたんですか!? 大変だったんですよ!?」
刑部「ああ、ユカリさんに頼んだからね。大変だったろう?」
夏緒「……」
刑部「僕のありがたみが判っただろう?」
夏緒(なんだろう、このわきあがってくる何か……)
刑部「おっと、ここで殺人事件はお断りだ」
夏緒「なっ!?」
刑部「さぁ、今回はシステムの紹介だよ。やりたまえ。僕が見ていてあげよう」
夏緒(まったくもー……)
夏緒「今回のシステムはオーソドックスなADVと探索パート、推理パートの三つに分かれています。ここで一番重要となるのが探索パートとなります。今回の説明は探索パートになりますね」
刑部「はいはい。説明したまえよ」
夏緒「まず、どなたかのところへと訪問し、キーワードの中から会話したい題材を選びます。もちろん選んだキーワードによって新たなキーワードを得る事もあります。キーワードを得るには普通に話をするだけではなく、会話を連鎖する必要があります」
刑部「その前に一回の訪問で何回質問ができるかも説明いるんじゃないのかい?」
夏緒「あ、そうですね。一回の訪問で出来る会話数は3回のみとなっております。ただし、相手方の機嫌を損ねるような会話をした場合はその限りにあらず―――1度目の会話であったとしても打ち切られる場合がありますのでご注意ください。まぁそんなことは稀ですのでそうそう起こらないとは思いますが…… あと上記で説明いたしました、会話連鎖ですね。これに関しましては、2連鎖目以降はノーカウントとなります。もちろん、連鎖が失敗すればカウントされます」
刑部「はい。じゃあここで会話連鎖の流れ」
夏緒「あ、はい。では会話連鎖についての説明をします。たとえば相手は『並河ユカリ』そして会話の内容は『琴平誠一』についてまず訊きます。次のターンで『趣味』を選びますと連鎖が発生し、通常とは異なる話を聞けます。要は兄様の趣味はなんでしょうか? と訊いた事になるのです」
刑部「夏緒お嬢さん。質問良いかな?」
夏緒「あ、はい。どうぞ」
刑部「逆にした場合はどうなるのだろうねぇ?」
夏緒(……判ってて訊いてるわね。この人……)
夏緒「では順番を逆にして、『趣味』を訊いた場合は、姉様に『貴方の趣味はなんですか?』と訊いている事になりますので、次に『琴平誠一』を選んだとしても兄様の趣味を訊いた事にはなりませんので会話は連鎖されず、そのまま通常の話を聞くようになります。中には連鎖を起こしてもキーワードを得る事が出来ない会話……要は雑談ですね。そう言ったものもありますので、ある程度のサジ加減は必要ですね」
刑部「はい質問」
夏緒「……なんでしょうか?」
刑部「誰でも、そう。たとえば『杉下正人』に同じように『琴平誠一』、『趣味』を訊いても同じように話題は出るのかな?」
夏緒「もちろんそれは―――出るはずがありません。出る話題、キーワード。そういったものは人それぞれですから」
刑部「はーい。せんせい」
夏緒(馬鹿にされているように聞こえるのは何故かしら……)
夏緒「尚、このキーワードに関しましては二週目以降も引き継ぎされますので是非ご活用ください。ただし、データをロードした場合は引き継ぎはされないのでそのあたりはご注意ください」
刑部「じゃあ今回はこのあたりで。オルヴォワール」
夏緒「……それではまた」
夏緒(って、あら? 『刑部先生の青空教室』なのになぜ私が説明しているのかしら?)