gallery







トリシュ「そうやって無防備な顔して、誘って、煽って、ベルナールは本当に意地が悪い」
何言ってるのか、意味判らない。
意地悪? 僕が? っていうか、その口調、やめてほしいんだけど。名前も呼び捨てにしないで。やめて、いや、でもやめてほしくない。
あれ? 結局僕はどっちなんだ? 良く判らない。判らないけれど、なんだろう。ぞくぞくとしたものが這いあがってくる。
お腹の奥がぎゅっと、掴まれてる感じ。心臓の奥の奥、ざわざわしてる。
というか、僕はいじわるなんかじゃない。意味の判らない事をして、ざわざわさせてるトリシュの方が余程意地悪だと思う。
ベルナール「やめて。やめろ」
トリシュ「そんな顔を真っ赤にさせて言われても説得力皆無です」
ベルナール「その口調止めて!」
トリシュ「どうして?」
ベルナール「どうしてって、だって! だって……だって。なんかぞくぞくする」
ベルナール「僕が、僕じゃなくなるみたいにぞくぞくしてて……やだ、これ。やだ―――っトリシュ、どうしたら、いいの?」